【初心者向け】もしもクロスフィットに興味が湧いたなら

はじめに
「近所に出来たから。」「広告が流れてきたから。」「人伝いに聞いたから。」「YouTubeで見つけたから。」と、クロスフィットを知り、少なからずクロスフィットに興味をもった方がいます。
クロスフィットに興味をもったにもかかわらず、「なんだか難しそう。」「私じゃできなさそうね。」「これはキツそうだな。」とクロスフィットのイメージを抱いてはいないでしょうか。
実際、クロスフィットの動画を見ていると屈強な男女が重量物を持って動いている光景を良く目にすると思います。
或いは、子供の頃には出来たけど、今では出来なくなった二重跳びや逆立ちを簡単に取り組んでいる映像を見たことがあるかも知れません。
それは、大会として取り上げられるほんの一部のクロスフィットに過ぎません。
今日でも、全くの初心者からクロスフィットを始める方がいらっしゃいます。
二重跳びが出来ないからと少しずつチャレンジされる方や、もっと身体を動かせるようになりたいとバンドやポールを自宅で購入されてストレッチ等に励まれる方がいます。
日本におけるフィットネス普及率と課題
しかし、依然として日本でのフィットネス普及率は低いと言えます。
24時間ジム等には入会をしても幽霊会員化している方が数多いのが現状です。
また、加齢による骨密度の低下、筋肉量の低下が明らかになっています。
それに追い打ちをかけるようにリモートワークが普及したことで運動頻度が減った方もいます。
こうした背景を基に、はじめにお伝えしたいことは、こうした運動が必要不可欠であることが判明した現代社会において、クロスフィットと呼ばれるフィットネスモデルが非常に理に適っており、全ての人にとって有益であることをお伝えしたいのです。
クロスフィットボックスを大会出場者等の猛者だけが集まるような合宿所のようにしたい訳ではありません。
1日の始まりに、或いは終わりに、或いは合間に立ち寄り、運動に取り組んで爽快に汗をかき、クロスフィットボックスを基点とした出会いから和気藹々な人間関係を築く、そうなるような場所をつくりたいと考えています。
そんなクロスフィットボックスの特徴を、みなさんに知っていただき、ご自宅に近いクロスフィットボックスへ赴き、体験し、末永くクロスフィットと共に、自身の健康の為にと運動習慣を実践されることを願っています。
クロスフィットとは?
はじめに、クロスフィットについて、説明したいと思います。
以前にも、クロスフィットに関する記事を幾つか投稿しておりますが、本記事で改めてお伝えできればなと思います。
さて、「クロスフィットとは?」ですが、これは「高強度で行う様々な日常的動作」と定義付けられています。
高強度と銘打っておりますが、何も怖がる必要はありません。
これは、日常生活を実施する上で、必要なレベルを標準とした場合における目安強度ですので、トレーニングにおいて1kgでも重量を持つことがあれば、それは高強度と言っても差し支えないでしょう。
ですので、クロスフィットとは何かと言えば、普段よりも"少しだけ"負荷を上げてお馴染みの動作に取り組むようなフィットネスモデルと言えそうです。
生活に溶け込むクロスフィット要素
自身の私生活を思い出していただき、その時に、どんな動きがあったでしょうか?
朝起きると上体を起こし、布団を退けて、寝床から起きて洗面所に向かい、顔を洗って歯を磨き、台所に向かって料理をし、食事を終えると身支度を整えて職場へと向かいます。職場に着いたら、自分のデスクに荷物を置き、今日のタスクを確認し、決めた仕事に取り組みます。そのタスクの中には、どこかへ移動しなければいけないものもあれば、物を運ばなければいけないものもあるかも知れません。就業を終えて、帰宅し、夕食を準備した後に食べ、入浴、歯を磨き、就寝...
というような、上記の日常生活にも数々の動作が組み込まれています。
こうした日常的に使用する動作を基に、より機能的な身体へと改善しようとする試みこそクロスフィットが担うトレーニングと言えるでしょう。
"10"の身体機能改善
より機能的な身体へと改善しようとする試みとありますが、改善を試みる身体機能とは以下の通りです。
- 心肺機能
- スタミナ
- 筋力
- 柔軟性
- パワー
- スピード
- 連動性
- 俊敏性
- バランス
- 正確性
日常生活において常に必要とされる機能もあれば、有事の際に必要度が強く求められる機能もあります。
特に、普段は走ることがない方でも、何かが起きた時にはある程度は走れなければなりませんし、そもそも、人間が可能とする身体動作のひとつであることを忘れてはいけません。
また、ジャンプなども日頃は忘れがちな動作のひとつですが、強く地面を踏ん張り身体を宙に浮かせた後、安定して着地することも人間に備えられた機能です。しかし、使用しない機能は萎縮することが知られている為、知らず知らずの内に出来なくなっていることが殆どです。
クロスフィットの特徴
普段から跳ねたり、走ったり、何かにぶら下がったりする場面に出くわすことは殆どないと思います。
それに、「少し」と言えども、それは主観的尺度なので±5kgが大きな増減と思うか、20回が多いと思うか少ないと思うかは人それぞれです。
こうした主観的尺度と客観的尺度である重量、回数、距離、高度、周回数、種目などを合わせることで、あなただけの負荷量を設定できるというのもクロスフィットの特徴と言えます。
その中でも、測定可能、反復可能、観察可能と呼ばれる3つの特徴は、クロスフィットの中でも一際大きなポイントとして挙げられます。
- 測定可能
- 反復可能
- 観察可能
この3つの特徴は、自身の成長度を推し量ることに適しています。
例えば、前年某日に取り組んだ WODを本年某日にも取り組んだ場合、どれだけの差があるのかを実際に検証し、結果を獲得することができます。とすると、前年比での自身の成長度を振り返ることが可能になります。
また、仲間同士で共通のWODに取り組む場合にも、それぞれのパフォーマンスを比較したり、それぞれの変化を楽しみ、労うことが出来ます。
クロスフィットゲーム
併せて、クロスフィットには各ムーブメントを行う上で、成功か失敗かを明確に分ける判断基準が存在します。例えば、スクワットにおいて、立位姿勢から屈伸を始め、元の立位姿勢に戻る際に股関節の伸展が欠かせません。つまりは、屈伸から立ち上がった後には、上半身を十分に起こさなければいけないということです。
こうしたいくつものポイントは、日々のクロスフィットボックスで行う中では意識し辛いですが、大会に出場した際には強く意識することになるでしょう。
或いは、オンライン予選等でもビデオジャッジされる為、ルールブックに則ったムーブメントを繰り返す必要があります。
一見、厳しいようにも思えますが、これは、安全に、且つ効率の良い動作を行うには欠かせない基準となり、動作を観察する上でも良き手本となります。
クロスフィットでは個人の変化だけでなく、他者の変化、そして、コミュニティとして、ボックスとしての変化を測定性、反復性、観察性の観点から把握することが出来ることが大きな特徴と言えるかも知れません。
どんな人がクロスフィットを始めるのか?
そんなクロスフィットは、全世界で老若男女に親しまれていますが、では一体、どんな人がクロスフィットを始めるのでしょうか?
- 痩せたい人
- 身体を動かしたい人
- 他スポーツの競技力を上げたい人
- 運動を楽しみたい人
- 健康を維持したい人
- 食べたい物は食べたい人
と、列挙しましたが、様々な人がクロスフィットを始めます。
クロスフィットがやりたいんだという人もいらっしゃいますが、クロスフィットボックスもジムのひとつです。ですので、近所に開店したからという理由で通われる人が殆どです。
日本国内においてクロスフィットは、フィットネスという形態において高難易度である印象を持たれる方が多いです。それは、求められる動作の複雑さや、クロスフィットゲームズなどの強靭さから来る敷居の高さが原因かも知れません。
しかし、一度、足を踏み入れていただけると分かりますが、運動経験者はさることながら未経験者も多くいらっしゃいます。年齢層も幅広く、10代や80代までと、様々な方がいらっしゃいます。
クロスフィットと他スポーツ
実は、クロスフィットは、他のスポーツとの互換性、補完性が高いのでバスケやってます、ゴルフやってます、テニスやってます、柔道やってます、と言うようなクロスフィットとは全く関係の無いと思えるスポーツを競技や趣味とされている方が、クロスフィットを取り入れる方もいます。
これは、クロスフィットが全てのスポーツにおける土台となるようなプログラムだからです。
そのスポーツによって特に求められる身体機能には偏りがありますが、前述した「"10"の身体機能改善」における身体機能については、どれも一定の水準を求められることでしょう。こうした基礎的な身体機能を包括的に改善されることが期待されているプログラムがクロスフィットでもあります。
クロスフィットは何を与えてくれるのか?
多くの方に親しまれるクロスフィットですが、では、クロスフィットは、あなたに、何を与えてくれるのでしょうか?
短期的
前述した通り、クロスフィットの大きな目的のひとつに「"10"の身体機能改善」が挙げられます。これだけでも十分な効果だと思いますが、なんだか、身体的で表面的に思えるかも知れません。ですが、実際はそれだけではありません。
やっぱり、クロスフィットなどの運動に取り組まれた際には、汗をかき、息が上がることがあると思います。ランニングを日課にされている方などは、こうした状況にいる場合が殆どでしょう。
取り組んでいる最中は辛く感じるかも知れませんが、やり終えた後にはスッキリして、達成感や爽快感を感じることでしょう。
これだけでも、運動後の過ごし方は少し心が軽やかになりますね。
と言うように、クロスフィットを含む運動は、身体的にも精神的にも、ポジティブな効果を与えてくれます。
ですが、運動経験の浅い方や久しぶりに運動された方は、強い筋肉痛に悩まされることが殆どだと思います。朝起きれば、お腹の筋肉痛で上手く起き上がれない。階段を歩けば、膝の曲げ伸ばしが難しい。椅子に座ろうにも、普段よりも少しを時間を掛ける必要がありそうです。これが休日なら、周りを気にせずに痛がることもできますが、平日の出勤中ともなれば照れ隠しや見栄っ張りから筋肉痛を隠すこともしばしば。「こんなことになるなら。」と後悔の念に苛まれることもあるかも知れませんね。
そんな短期的に運動に取り組むのではなく、中長期的に取り組むことで、また違った効果が得られるかも知れません。
中長期的
ひとつは、以前は出来なかったような動きが出来るようになるので、身体の可動性や柔軟性が身に付く場合があります。これによって、物干しや重たい荷物の移動、階段の昇降など、些細なアクションひとつひとつがやりやすくなるので、何をするにも、どこに行くにも億劫にならずに済みそうです。
これによって副次的に身に付くことといえば、自己効力感と積極性、好奇心といったポジティブな感性です。
何事も億劫でできなかった当時、それが運動を始めることで出来ることが増え、挑戦することが好きになります。これによって、どんな物事にもチャレンジしてみようという気持ちが湧いてきますし、実際に、チャレンジした際にも身体が動くので存分に楽しむことができます。
それに加えて、もしも、同じ時間帯に他のメンバーさんがいる場合には、その方との交流を深めることができます。やはり、1人で行うには大変なプログラムでも、誰かと取り組むことが出来れば頑張れます。また、大変な内容を共有できる仲間がいるというのは非常に励みになるでしょう。
クロスフィットを始める為に準備すべきこと
では、そんなクロスフィットを始めてみようと思った時に、何を準備すればよろしいでしょうか?
クロスフィットを始める為には、ウェアやシューズが必要です。
これまで、何かしらの運動に取り組まれてきた方であれば、事前にいくつか用意があると思います。しかし、そうでない方にとっては、何を選んで良いかが分からないところでしょう。
ウェア
先ずは、ウェアについてですが、これはあなたが気に入ったデザインであれば何でも構いません。今では、速乾性に優れたシャツも多く販売されていますし、デザイン性も独創的で、豊富に揃えることができます。反対に、非常にシンプルなシャツもあるので、いくつか気に入ったデザインからトレーニングウェアを決めましょう。
シューズ
続いて、シューズについてですが、これにはひとつ注意点がございます。昨今のランニングシューズのように、アウトソールが分厚く、柔らかいタッチのランニングシューズは、重量物を扱った際にバランスを崩しやすく、力強く踏ん張るには不向きです。その為、アウトソールはフラットでありながらも厚すぎず、柔らかすぎないシューズを選びましょう。
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以上のブランドから、市販されているクロスフィットシューズブランドを網羅していますが、もしも、他に気になったものがあれば、「クロスフィット シューズ」「CrossFit shoes」などで検索してみてください。
ソックス
次は、ソックスにいきましょう。
現在では、様々なソックスが発売されており、デザインだけでなく、優れた機能が搭載された商品が数多くあります。自分の好きなソックスを探ってみましょう。
スポーツソックス | 靴下屋公式通販 Tabio オンラインストア
SOCKS(ソックス) | CW-X(シーダブリュー・エックス)
KOAH SOCKS / コアソックス (@koah_socks)
上記に記載したシューズブランドではソックスを揃えている場合も多いので、その他のブランドをご紹介しました。その他にも、ソックスブランドは様々あるので、色々と検索して見てください。
その他は、タオル、飲み物さえあれば、直ぐにでもクロスフィットに行くことが出来ます。もしも、訪れたボックスでシャワー等を浴びる場合は着替えも忘れずになさってくださいね。
クロスフィットに体験にいってみよう
では、荷物がまとまったら体験に行ってみましょう。
各ボックスでは体験に参加することが出来ます。基本的には、他のメンバーさんと同じ内容をやることになりますが、重量等の負荷設定は所属コーチが判定してくれるでしょう。
あとは、最大限楽しんでクロスフィットを堪能されると良いと思います。
体験が済んだらシャワーを浴びるなり、着替えを済ませて、次の予定に出掛けましょう。
この記事を読む前は、クロスフィットを始める前に必要なことが多くあるのではないかと思っていたり、私では出来ないと思っていた方もいらっしゃるかと思いますが、実際はそうではありません。
先ずは、一歩を踏み出してみて、クロスフィットを体験してみてはいかがでしょうか?