CrossFit Games完全攻略ガイド:歴史から観戦方法、驚異のトレーニングまで

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はじめに

「CrossFit Games(クロスフィットゲームズ)」という言葉を聞いたことはありますか?

近年、フィットネスの世界で人気を誇るCrossFit。

その最高峰を決めるのが、CrossFit Gamesです。しかし、「ハードなトレーニングをする人たちの大会」という漠然としたイメージしか持っていない方も多いのではないでしょうか。

この記事ではCrossFit Gamesの歴史から、選手たちが実践する驚異的なトレーニング方法、そして初心者でも楽しめる観戦のポイントまで、CrossFit Gamesを徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたもCrossFit Gamesの魅力に引き込まれること間違いなしです。


栄光への道のり:CrossFit Gamesの歴史

CrossFit Gamesは、単なる筋トレの大会ではありません。

それは、フィットネスの限界に挑み、新たな歴史を築いてきた戦いの記録です。

その歴史は、わずか20年足らずで、熱狂的なコミュニティを持つ世界的なイベントへと成長しました。

創設期:2007年〜2009年

CrossFit Gamesは、2007年にカリフォルニア州の牧場「Rancho Arroyo Grande」で、わずか70人ほどの選手と数百人の観客を集めて始まりました。

初代王者はジェームズ・フィッツジェラルドジョリー・ホブソンでした。

この頃の大会は、まだ手作り感満載で、芝生の上でバーベルを上げたり、砂利道を走ったりと、素朴な雰囲気でした。

この初期の大会が目指していたのは、「地球上で最もフィットな男女(Fittest on Earth)」を決めること。

そのため、ウエイトリフティング、体操、ランニングなど、さまざまな身体能力を試す種目が取り入れられました。

成長期:2010年〜2016年

2010年、CrossFit Gamesは大幅な変化を遂げます。

会場をカリフォルニア州カーソンにあるスタブハブ・センターに移し、参加選手や観客の数も飛躍的に増加しました。

この時期に、CrossFit Gamesを象徴する選手たちが次々と現れます。

特に、リッチ・フローニングJr.(Rich Froning Jr.)は、2011年から2014年まで4年連続で王者となり、伝説的な存在となりました。

彼の圧倒的な強さは、CrossFitというスポーツの可能性を世に知らしめました。

また、女子では「女帝」と呼ばれたアニー・ソーズドッティル(Annie Thorisdottir)や、カミラ・レブール(Camille Leblanc-Bazinet)などが活躍し、CrossFit Gamesの人気を不動のものにしました。

この頃から、大会の規模はさらに拡大し、予選の「オープン(Open)」が導入されます。世界中のCrossFitアスリートが参加できるこの予選システムは、まさにCrossFit Gamesを世界的なフィットネスイベントへと押し上げる原動力となりました。

世界展開と新たな時代:2017年〜現在

2017年、CrossFit Gamesはウィスコンシン州マジソンへと開催地を移します。

広大な敷地を持つ「アリエント・エナジー・センター」を舞台に、大会はさらにダイナミックに進化しました。

この時期は、新たなスターが次々と誕生しました。男子では、マット・フレーザー(Mat Fraser)が、2015年から2020年まで5連覇という前人未到の記録を樹立

女子では、ティア・クレア・トゥーミー(Tia-Clair Toomey)2017年から2022年まで6連覇を達成し、男女ともに「絶対王者」の時代を築きました。

2020年以降は、世界的なパンデミックの影響もあり、オンラインでの開催や新たな予選方式が導入されました。そして、近年では、フレーザーやトゥーミーの引退後、新たな才能を持つ選手たちが次々と台頭し、戦いはさらに激化しています。


驚異の肉体を生み出すトレーニング

CrossFit Gamesの選手たちは、一体どのようなトレーニングをしているのでしょうか?

彼らのトレーニングは、単に重いものを持ち上げたり、速く走ったりするだけではありません。それは、全身の機能を極限まで高めるための、緻密かつ過酷なプログラムです。

3つの要素:ウエイトリフティング、体操、有酸素運動

CrossFitのトレーニングは、以下の3つの要素をバランスよく組み合わせるのが基本です。

  1. ウエイトリフティング(Weightlifting)
    • スナッチ(Snatch): バーベルを一気に頭上まで持ち上げる種目。
    • クリーン&ジャーク(Clean and Jerk): バーベルを肩まで持ち上げ(クリーン)、その後頭上まで持ち上げる(ジャーク)。
    • スクワット(Squat): 重いバーベルを担いで行うスクワット。
    これらの種目は、爆発的なパワーと筋力、そしてテクニックを必要とします。
  2. 体操(Gymnastics)
    • マッスルアップ(Muscle-Up): 懸垂から一気に体を持ち上げ、鉄棒の上に出る動作。
    • ハンドスタンドプッシュアップ(Handstand Push-Up): 逆立ちの状態で行う腕立て伏せ。
    • ロープクライム(Rope Climb): 腕力だけでロープを登る。
    体操系の種目は、自重をコントロールする能力、すなわち相対的な筋力とコーディネーション能力を試します。
  3. 有酸素運動(Cardio)
    • ランニング、スイミング、ローイング(ボート漕ぎ)など、持久力を試す種目。

CrossFit Gamesの選手たちは、これら3つの要素を組み合わせた、WOD(Workout of the Day)と呼ばれる日替わりのトレーニングを毎日こなしています。

WODは、毎回異なる組み合わせで行われるため、選手たちはあらゆる状況に対応できる「汎用的なフィットネス」を身につけることができます。

マインドセット:諦めない心

CrossFit Gamesのトレーニングは、肉体的な限界だけでなく、精神的な限界も試されます。

選手たちは、バーベルを何度も持ち上げ、へとへとになりながらも、最後の1レップまでやり遂げようとします。

この「やり切る」精神は、CrossFitの哲学そのものです。

自分自身の限界に挑戦し続けることで、選手たちは「Fittest on Earth」という栄誉を手にするのです。


初心者でも楽しめる!CrossFit Games観戦ガイド

「CrossFit Gamesを観てみたいけど、ルールがよくわからない…」

そんな方でも大丈夫です。CrossFit Gamesは、ルールを知れば知るほど面白くなるスポーツです。ここでは、観戦のポイントを3つご紹介します。

1. 選手たちの多様なスキルに注目する

CrossFit Gamesでは、ウエイトリフティング、体操、有酸素運動を組み合わせた、多種多様なイベントが行われます。

  • 「ウエイトリフティング系のイベントでは誰が強いか?」
  • 「ロープクライムでは誰が一番速いか?」
  • 「マラソンでは誰がペース配分が上手いか?」

といった視点で観ると、選手たちのそれぞれの強みが見えてきて、より深く楽しめます。

2. 最終イベントのドラマを楽しむ

CrossFit Gamesは、複数のイベントの合計点で順位が決まります。

そのため、最終日まで誰が優勝するかわからない展開になることがほとんどです。

特に、最終日に実施されるイベントは、ドラマチックな展開が起こりやすいのが特徴です。

わずかな点数差で順位が入れ替わったり、最後の種目で逆転優勝が決まったりと、目が離せない場面が数多くあります。

3. 「ライブ感」を味わう

CrossFit Gamesは、世界トップレベルのアスリートたちが、自らの限界に挑戦する姿を間近で見られるのが最大の魅力です。

選手たちが汗を流し、苦悶の表情を浮かべながらも、決して諦めない姿は、私たちに感動と勇気を与えてくれます。

オンラインでライブ配信を観るだけでなく、ぜひ一度、現地でその熱気を肌で感じてみてください。会場の一体感や、選手たちを鼓舞する観客の声援は、テレビ画面では味わえない感動を与えてくれます。


まとめ

CrossFit Gamesは、単なる肉体的な強さを競うだけの大会ではありません。

それは、アスリートたちが自らの可能性を信じ、限界に挑戦し続ける姿を見せてくれる、壮大なヒューマンドラマです。

この記事を読んで、CrossFit Gamesの歴史や、選手たちの驚異的なトレーニング、そして観戦のポイントについて理解を深めていただけたなら幸いです。

ぜひ、次回のCrossFit Gamesを観戦して、その熱気と感動を体感してみてください。きっと、あなたのフィットネスライフにも、新たな刺激を与えてくれるはずです。

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